2017年03月02日

学び研(大阪)その6

タイトルは学び研(大阪)ですが、
どんな研究会だったのか全く紹介しておりません(笑)
いっそのこと「育成する資質・能力 その1」とかにすれば良かったですかねえ。

今日も資質・能力の話なんですが
このブログなんか読んでないで、Facebookに行った方が良いですよ。
このブログを私がシェアしているリンクで議論が起こり
学び研FBのページにも飛び火しています
上野行一先生もそれを見て
「えらく賑わっていますね!(中略)僕は資質とは生まれ持った「素質」が知識と経験によって後天的に育まれたものであり、それが現実の生の場(授業でも生活でも)で発揮される様を能力と考えています。「知識は能力となるとき貴い」という中野重治氏の言葉を基盤に資質と能力を考えています。」
とコメントを入れていただきました。
岩佐 まゆみ先生 「きっかけは梶岡先生からはじまったんですよー。こちらこそ考える機会をいただき、ありがとうございます。」とのこと。
どうやら私が原因だったようです。
黒木 健先生からは素晴らしい画像をアップしていただいています。
kuroki.jpg
これまで資質・能力を一緒くたに書いてましたが、これで少しスッキリします。
(黒木先生ありがとう。)

◆あとは、昨日の階層の問題はやはり疑問が残ります。
授業を作る上のターゲットが各階層に存在していて、この図のように「能力」をターゲットにして授業を組めば、他の階層のターゲット(目標や共通事項)との整合性も含めた、全ての辻褄があっているところに授業があるという事になります。
(私にとっては)複雑怪奇な様相になって、何を軸に授業を組めばいいのか気が遠くなりそうです。
(私が分かっていないだけかもしれませんが)
もうこうなったら自分で授業なんて考えずに田中真二朗くんとか道越さんとかの「良い授業のコピー」をしてやる!(笑)

◆それともう一つ残る疑問
大阪大会でも言いましたが「育成する資質・能力を明確にした授業」に登場する「育成する」という言葉の主語は教師です。明確にする主体も教師です。
こんなに定義もスッキリしない状態で、個々の教師が勝手がってに育成する能力を決めても良いものか。
他教科のように学習指導要領の中で事細かに「どういう力をつけるのか」が書いてあるわけでも無く、何十人もいる教室の生徒の資質を見取り、個人の考えで勝手に「これだ」と明確にした能力を育てるのだそうだ。(笑)
(こういう事じゃないのか?)
学び研大阪大会で私がぶつけたかったのはこの二つの疑問だったのです。



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2017年03月01日

学び研(大阪)その4

昨日はちょっと説明不足だったこともあるので続きを書きますね。
その記事で「育てたい資質・能力があって、それを育てるために(例えば)自画像などの題材がある。」というような上野先生が使われた例を書きました。
つまりこれは「資質・能力を育成する」という目的のために「各題材」という手段があるという関係ですね。
教科の構造を考える時に、あらゆるところに登場するのがこの「目的と手段」の関係です。

美術科には教科の存在目的があります。
美術を愛好する心情を育て、感性を豊かにし,美術の基礎的な能力を伸ばし,美術文化についての理解を深め,豊かな情操を養う・・・という目的のために美術科があります。
この大目標を達成するための手段として、各学年の目標が3つあります。
「略〜態度を育て 〜表現の能力を育て 〜鑑賞の能力を育てる」というやつです。
この学年の目標は、ここでは大目的を達成するための手段や分担と言う位置づけに成り下がっていますが(笑)次の内容項目でA表現(1)〜B鑑賞までが登場すると、「この学年目標を達成するために、手段としてこういう内容の授業をする」という関係になって、「目的」へと復活します。
目的と手段.JPG

さらに昨日の例で出した【「色と形を工夫して伝達する」という資質・能力を育てるためのピクトグラム】で言うと、A表現(2)の授業の内容項目が目的になって、それを達成するための手段が「題材」という(図の一番下の)関係になりそうです。

こうして手段だったものが目的に代わり、それを達成するための手段が下に登場し、その手段を目的としてさらに下に達成するための手段が登場するという繰り返しなのです
じゃあ、「資質・能力の育成を明確にして授業しなさい」と言われたときに「どの階層」をイメージして明確にしなければいけないのでしょうか?

上の方の階層を選択して、すでに学習指導要領に書かれている文言を使って「この資質・能力です」って言えばいいのか、図のもっと下の階層で「発想構想エリアで付けたい能力はこれで、技能エリアではこれ」と細分化して言えばよいのか、毎時間の最初に黒板に書く「本時のめあて」レベルでも良いのか・・・延々と繰り返される「目的と手段」のフラクタル構造の中で迷子になっているのです。

こんな疑問を田中真二朗先生にぶつけて、何度もメールのやり取りをしたわけです。
年長の大先生にガンガン質問をぶつけるのもためらわれたので、「年下の彼だったら言いやすいだろう(笑)」という計算ができるのは私の「能力」で、真摯に答えようとするのが彼の「資質」でありました。

昨日の記事のFBのシェアにもたくさんのコメントややり取りがあって勉強させていただいたことを感謝いたします。
posted by kazyhazy at 21:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月28日

学び研(大阪)その3

学び研大阪の中で出てきたキーワードのひとつは
「育てたい資質・能力」
であります。
今やもうこれを抜きに授業改善は語れないっていう具合の文字通りキーワードであります。
実はこの言葉に関しては
田中真二朗tと私の間でメールのやり取りがあり、もっと勉強したいという思いがあったため、二人で提案して上野先生が引き取ってくれたような形にすることができました。
manabiken05.jpg
上野先生が上手に説明してくださったのですが・・・
育てたい資質・能力があって、それを育てるために(例えば)自画像などの題材がある。
しかし現状は「自画像をさせよう」というのがあって、それが上手に描けるようにするために自画像を教えている。これは自画像をさせるために自画像をするというような構造になっている。

・・・のだそうだ。
資質・能力をとらえるのに非常に分かり易い話です。

しかし、ひねくれ者の私は色々と考えてしまいます。
「資質・能力というのは【自画像】と言う題材全体にかかるようなレベルの階層にあるのかな」
「いやいや【描く】ことで育てるのなら、もう少し下の階層でA表現(3)にかかるようなレベルのものかな?」

なんてことを疑問に思いながら聞いていました。
その後
ソン先生が発表されたピクトグラムの授業も引き合いに出されて、
「色と形を工夫して伝達する」という資質・能力を育てるためのピクトグラム・・・という構造が出た時には、これはA表現(2)にかかっているので、やはりこの階層かな?
なんてことを考えていました。
(正解は知りません)
意味が分かりますかねえ。
私が何に困っているのかを説明できているのでしょうか?

この資質・能力というやつには色々と疑問があります。
まだまだ勉強不足で、一回では疑問を書ききれないので次回もいっぱい書いて誰かが教えてくれるのを期待したいと思います。
田中真二朗tと私のその件での「やり取り」も紹介できればと思います。

posted by kazyhazy at 21:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月27日

学び研(大阪)その2

今回の学び研は非常に練りに練ったという感じがありました。
昨日紹介したようにパネルディスカッションも一風変わった趣向でした。

そして、次の画像も見てください。
manabiken03.jpg
なんか赤い色のカードを出していますよね。
そしてこちらには青い色のカードです。
manabiken04.jpg
なんか見たことのある趣向だなあと思われるかもしれませんが、ようするにこれですよね
CIMG7979.jpg
以前にこのブログで紹介したウチの校内研のシステムです。
校内だけの取り組みだったものが、このブログで紹介することによってこんな所にまで採用していただけるとは光栄な話です。
(ついに全国デビューですね。Yさんに続いて(笑)
さらに授業改善のビフォーアフターというのが協議の柱だったのですが、これもウチの校内研で夏にやりましたよね。ただしこれは意識的に採用されたわけではなく偶然だったみたいです。

まあ、こうしてブログで発信していることが
何らかのお役に立っているようで
書いている側としては、これほどの充電はありません。


posted by kazyhazy at 22:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月26日

学び研(大阪)その1

学び研に参加しておりましたので、ブログの更新もちょっと久しぶりです。
一応ホテルでアップできるようにiPadを持参していたのですが
二次会の後ではもうその気力も無く、断念しました(笑)
今も実は眠いのですが、頑張りますね。
今日からしばらくは何回かに分けて学び研の参加レポートを書きます。
manabiken01.jpg
今回の運営はなかなかチャレンジング(笑)でしたねえ。
◆ひとつの発表が20分なのに対して、その後の協議が30分という画期的なスケジュール。
◆あえて改善が求められるような実践発表で、参加者の意見交流を盛り上げる。
◆パネラーは全員の中からクジ引きで決める・・・などなど

実験的な要素が盛りだくさんで、今後の試金石になりそうです。
manabiken02.jpg
本校初任者のYさんと参加していたのですが、クジ引きで彼女が「当たり」だった時には驚きました(笑)
まあ何事も経験だから・・・と言って無理やり応募用紙に書かせたのは私です
ごめんね〜Yさん。(まさか当たるとは思ってなくて)
このブログをお読みの参加者の皆さんは「初任者です」という自己紹介を聞いて
「ああ あの子がYさんか・・・」
みたいな感じになって、思わぬデビューとあいなりました。
ある先生なんかは「もしかして、あの子がツノが生えてきた子?」
なんて言う誤解を生むような質問もしてくるし(笑)
別にYさんの頭にはなにも生えてないでしょ!と返しそうになりました。

パネルディスカッションは、画期的すぎて司会の小林tが汗をかくほどでしたね。
時々助け舟は出しましたが、いっそのこと交代してあげようか?
・・・なんて言いそうになるほどご苦労いただきました。
Yさんがデビューできたのも、そういう思い切った企画のお陰かもしれませんね。




posted by kazyhazy at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 研究大会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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