二種類の提案を同時にやってしまおうというところがチョットややこしかったかもしれません。
(できるだけ読みやすくなるように文章は考えたつもりなんですが)
要するに
・生徒自身が解釈を生み出すことを大切にして鑑賞をする(これはある意味当然のこと)
・中学1年生なら、対話による鑑賞やVTSで行うやり取りの所で終わる場合がある。
・そこからもう一歩踏み込むためにはブレイクスルーが必要
・そのためにクローズドクエスチョンを使い、それを伏線とするようなさらに深い発問を投げかけた。
・・・ということになるでしょうか。
そして
鑑賞の授業を参観するとたまに「何のためにその質問をするのかよくわからない」といういような発問に出会ってしまうことがありますが、提案した4つの発問はそれぞれにタイプがあり、機能があり、必要性があることがわかるように書いたつもりです。
非常に限られた時間の美術科ですから、できるだけ珠玉の発問でいきたいものです。
こう書くと綿密に計画した授業を正確に実施したように思われるかもしれません。
けど当然授業というのは生き物のようなもので、その時その場に居た者だけが作り出す奇跡のようなものだと信じています。
だから授業の進み具合や、そのクラスの解釈の流れによっては用意した発問を使用しないこともあります。
そんな時は、その方向に応じた対話へ変更しながら、別の道を模索しないといけませんね。(その授業内に・臨機応変に)
◆HiddenCurriculum(Philip W. Jackson、"Life In Classrooms", 1968)
教師が意図する意図しないに関わらず生徒に(無意識に)及ぼす影響。
◆西洋美術101鑑賞ガイドブック
神林恒道+新関伸也 編著 三元社2008
◆日本美術101鑑賞ガイドブック
(神林恒道+新関伸也 編著 三元社2008)