2017年01月29日

展覧会をどうするのか(15)

前回までの田中先生の「美術の時間展」の記事を読んで、どう思われましたか?
「オレもやるぞ」でしょうか。それとも「とても、とても私には無理」という気持ちだったでしょうか?

田中先生の取り組みを知って「自分もやらなきゃ」と思った先生がいらっしゃいます
今日はそんな先生の取り組みを紹介します。
mth1.jpg

亀井道敬先生は、数年前に田中先生のブログを見て感銘を受けたと言います。
その内容にあこがれを持ち「頑張ろう」という気持ちを新たにしました。
そんな時に中学校美術Q&Aが亀井先生の山形から参加しやすい宮城に巡ってきました。
(知らない人のために書きますと、中学校美術Q&Aというのは梶岡も運営の一人だった活動で、各地の美術教育を盛り上げるために数年前に全国を周っていた取り組みです。)
それが自分のターニングポイントだったと彼は言います。
Q&A宮城の一日目には「自分も美術の時間展をやろう」と決意し、山形へ帰った後も興奮が冷めやらず、その後のQ&Aにも(遠い島根までも)参加してくれました。
mth2.jpg
実践に少し自信のないところもあって同じ「美術の時間展」という名前にしなかったそうですが、保護者や地域の方々に生徒の考えていることや感性を伝えたいという思いで、ついに実施されました。
当時、中学校美術ネットでも紹介したので「亀井先生もついにやったか」と感心したのを覚えています。パソコンの前でブログを書いているだけの私とは雲泥の差です。
mth4.jpg
市や県の組織で行う展覧会とは違って「ひとりで」準備をしなければならない辛さもあったと聞きます。今後はさらに計画的に実施せねばという思いと、もっと授業中の様子なんかも発信したいという展望も持っておられるようです。
mth3.jpg
こういう展示を実行してしまうと「どうしても自分の授業に厳しくなったし、辛くもなった」とおっしゃる亀井先生ですが、それはマイナス要素ではなく、とてつもなく大きな収穫だと思います。
展覧会をどうしていくのか考える時、辛かったことも含めて経験しておられる亀井先生はやはり先達であり、大したことをしていない私は教えを乞う側だと思えてしまうからです。




posted by kazyhazy at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月28日

展覧会をどうするのか(14)

田中真二朗先生の「美術の時間展」特集4
田中先生ファンのみなさま こんにちは(笑)
ほとんど「他人のふんどしで相撲」状態で、もらった情報を右から左へ流しております。
今日は美術の時間展とは関係なさそうで、あとで関係してくる田中先生の取り組みです。
bijutunojikan8.jpg
地域環境の問題を生徒たちが調べ、それを美術の力で解決しようという素晴らしい取り組みです。問題提起をしたり解決案としての建築模型を作ったり、生徒にとって身近な地域を題材としたA表現(2)の授業ということになるのでしょうか。
ところが、解決案は模型だけに留まらなかったようです
bijutunojikan9.jpg

地域が抱える問題のうち「空き家」の問題を解決するために、実際にリノベーションするまでに授業が展開していったことが画像からわかると思います。
bijutunojikan10.jpg

HUBスペースと言うんだそうですが、地域の方々の意見も取り入れながら市と連携して、中学生の社会参加として活動しながら、様々な用途で利用できる場作りを実現させたそうです。
bijutunojikan11.jpg
地域の方々も利用できるし、中学校も利用できるし、地域と学校をつなぐ場でもあると聞いています。

そして(やっと展覧会の話題になるのですが)美術の時間展もここで開催するようになったそうです。
展覧会の中身自体の素晴らしさを紹介してきましたが、ついに展覧会場まで作ってしまったという「とてつもない」話です。

年末には北欧からの報告が届き、フィンランドで美術の時間展が開催されたそうです。
一体どこまで行くのだ田中真二朗ぉぉぉ!!

特集を4回やったぐらいでは、スケールが大きすぎて捉えきれなかったともいますので、今まで知らなかった人は、このブログを「田中先生入門編」としてご活用いただき、後はご自分で様々なルートで勉強するきっかけにしていただければ幸いです。

posted by kazyhazy at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月27日

展覧会をどうするのか(13)

田中真二朗先生の「美術の時間展」特集3
もうほとんど「美術の時間展入門」とか「はじめての田中真二朗」みたいな感じで紹介しておりますこのコーナーです。
冬の大会で「私は田中先生の大ファンです」とカミングアウトしたO先生と同じく私も大ファンですので紹介にも妙に力が入ります
O先生に告白で先を越されて、ねるとんみたいに「ちょっとまったぁ」と乱入しようかとも思いましたが、今の時代にこの話題は通じないかもしれませんね(笑)

さて「美術の時間展」の切り口として今回紹介したいのはDTPのことです。
bijutunojikan6.jpg
これまでの記事の中にもいくつか掲載してきたので気づいている方も多いと思いますが、ポスターや掲示物がやたらきれいなのです。(まるでプロのように)
これがワードで作ったような学校のプリントみたいだったら、ちょっと印象が変わりますよね。もっとも最近はワードでも使い方次第で何とかなるってことを過去記事で書いたのでワードが悪いわけではないのですけどね。ふらっと展覧会に立ち寄った人にもインパクトがあります
bijutunojikan7.jpg
展覧会自体のポスターだけでなく、生徒の活動を紹介する掲示物なんかにも力が入っていますね。展覧会場では動画も流れていて、それも見せてもらいましたがもう感動的で泣きそうになりました。色々なことがパソコンによって可能になりましたが、そういうのも使いこなしている田中先生なのです。

毎度おなじみの、そういえば(話は変わりますが)
ついついDTPには目が行って「おっこれはイラストレータで作ってるのかな」「この加工はフォトショップだな」なんて考えてしまう私なのですが、私が最初にこういうのに興味を持ったのはALDUSページメーカの時代です。もう20年以上前ですね。
aldus.jpg
このブログの読者で言うと石川さんぐらいしかわからない話かもしれませんね(笑)
PCのほうは文字を打つだけのワープロの時代。ウインドウズもロクに動いていなかった時代にマックのこのソフトでは文字と写真を同じ画面でレイアウトできたのが衝撃的でした。
ALDUSページメーカはAdobeに吸収されてAdobeページメーカとして売られていましたが、それも消えて何年も前からはAdobe InDesignになってますよね。それぐらい昔の話です。
当時、中美連滋賀の印刷物を先駆的にDTPで作っていて、紀要やポスターなんかで差をつけていたのがちょっとウリでした。
他の地域にはあまりそういうのがなかった時代の話です。

posted by kazyhazy at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月26日

展覧会をどうするのか(12)

田中真二朗先生の「美術の時間展」特集2
特集と言っても「今回初めて知った人」用なので、以前から田中先生の発表されたものをチェックしている人には、あまり新情報がないかもしれませんね。
まあ、今回も私なりの切り口で紹介したいと思います。

今回は展示方法について、その魅力を紹介します。
bijutunojikan5.jpg
すでにお馴染みになったかもしれない自作の自動販売機ですね。
「飲み物のラベルのデザイン作品を飾るなら、やはり自動販売機だろう」という発想自体はストレートですが、まさか本当に作ってしまう人はなかなかいません
複数の学校から作品が集まってくるような展覧会では、こういう「題材に合わせた展示方法」を選択するというのは当然無理になってきます。色々なタイプの作品に無難に対応できるスタイルだからこそ複数の学校の作品を並べて展示ができるのですから。

この美術の時間展以前に、田中先生が事務局をしておられた「神岡こどものまなざし展」ではじめてこういう展示を見た時は度肝を抜かれました。自動販売機もそのころから続いているのではないでしょうか。
「美術の時間展」しか知らないという人は、こちらも検索してみてください。
ただ、「こどものまなざし展」方は中学校単独の展示ではなく、0歳から中学生までの展示ですから、先ほどの「複数校の展示では題材に合わせた展示が難しい」という文章を早速撤回しなくてはいけなくなります
(どれだけ凄いんだか)
bijutunojikan4.jpg
こんな風に展示方法が素敵だと、
◆見に来てくれたお客さんにも授業の良さや生徒の頑張りが伝わりやすいし・・・、
◆教育関係者や保護者以外の一般客にもアピールする力があるし・・・
◆こんな風に展示されるなら、それに見合う作品を頑張ろうと生徒が思う・・・

というような効果が想像できます。

そういえば(話は変わりますが)
実物大の風神雷神のレプリカが、それを使って授業をする学校間を行き来していることを先日書きましたが、自動販売機をはじめとする色々な展示道具も同様に複数校で共有して、校内展を実施する中学校間を行き来させるというのはどうでしょうか?
(ちょっと無理があるかな)
何か良い方法を考えなければ!


posted by kazyhazy at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月25日

展覧会をどうするのか(11)

展覧会はどうあるべきなのか。
答は一つではないと思います
これまでも書いてきたように、全国には全国の、市町には市町の展覧会があり、それぞれの役割があります
唯一無二の答えにたどり着こうとは思っていません。
その中でも「あるべき姿」を求める先生方も多く、色々な取り組みをしておられます。

中美連滋賀では冬の大会に田中真二朗先生をお招きして、その一端を勉強させていただきました。
田中先生が求めた「あるべき姿」とはどのようなものだったのでしょうか。
poster1.jpg

まず、特徴を挙げるなら県でも市でもない学校単位の展覧会であるということでしょうか。
作品展でありながら授業展でもあり、美術の授業を通して生徒が学んだことを伝えるのが目的の展覧会だという印象を持っています。
(違ってたら言ってください>田中t)
実際に伝わってくるのは作品のうまさとかよりも、作品を通して見える生徒の頑張りや豊かな発想だったりします。
ポスターの一部を拡大すると、こういう記述もあります。
poster2.jpg
これまでのブログ記事の中に、出品されてきた作品を見て「いったい何の学びがある授業だったんだ?」と疑問に思うようなものがあって審査に困ったというのがありましたが、田中先生の美術の時間展ではそういう心配がないということが上の画像でもわかります。
展覧会自体も画期的ですが、単にそこが目新しいのではなく「何を学ぶ授業なのかが明確である」ということが大前提にある取り組みだということです。

そういえば・・・(話は変わりますが)
中美連滋賀で田中先生に発表してもらったときにアクシデントがありました。
プロジェクタの出力が弱かったのに、暗幕がなく、しかも西日が入る角度の部屋で午後からの発表だったんです。そのため田中先生の発表のプレゼンを撮影したらこんな風になってしまいました。
tanaka02.jpg
もちろん発表を見ている我々が見たのもこういう画像でした。
だから、その時の参加者の皆さんのためにも鮮明な画像をお送りしたいので、もうしばらく田中先生の取り組みを記事にしていきたいと思います。

もちろん資料は田中先生本人から頂いております。

田中先生以外の先生からも展覧会へのアプローチの情報をいただいておりますので、そちらも順次紹介していこうと思っています。

つづく

posted by kazyhazy at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 教育ブログ 図工・美術科教育へ
にほんブログ村
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。