2017年02月02日

展覧会をどうするのか(17)

今日は愛知県の藤原智也先生の実践です。
これもFacebookに紹介されたものを転載する許可をいただいたものです。
ある園から依頼された藤原先生は次のように園の先生方にお願いしたそうです。
「子どもに『造形展へ来てくれるお客さんに、作品をどう見てもらいたい?』と問いかけ、子どもがしたい展示を実現する部屋を一つ作って、そのための素材を提供したりお手伝いをしたりしてください。」
hujiwara01.jpg
この園の先生方は、当初は
「子どもが展示なんてできるのかしら?」
と大きな不安を持っておいででした。しかし、子どもたちが相談をしながら、時には摩擦が起きながらも、自分たちなりの主題を持って共同しながら活き活きと展示空間を造形していく姿に、驚いたそうです。

藤原先生は、従来の幼児保育の造形展で次のような問題意識を感じておられました。
近似した絵が、区画整備されたかのように縦横キレイに並べて展示されていたり、テーブルクロスなどでキレイに整えられた台の上へ、均等に立体作品と名札が置かれている違和感。
そこでは作品もさることながら、造形展が「大人(保育者)の視点で作られ」、「大人(保護者)の視点で消費されている」企画のようで、厳しく言うと、【大人が楽しむための下請作業員】として【子どもが使われている】かのように感じる
こともあったそうです。
hujiwara03.jpg
造形展に足を運ぶと、多くの先生方が
「もっと子どもたちが秘めた力を信じて実践をしていきたいと、子どもの姿に気づかされました」
とおっしゃっていたそうです。
子どもを、大人の視点から「大人の価値へと誘導する」のではなく、子ども自身の視点から得られた造形的な価値("気付き"、"驚き"、"やりたいこと"…)を先生が伸ばし実現していく指導・支援へとシフトしていく第一歩として期待が持てると書いておられました。
hujiwara02.jpg
藤原先生は・・・・
造形展が「子ども自らが自分たちの視点で作り」、そして「その子どもの視点から生まれた価値を保育者と保護者らが共有する」企画となり、【子ども理解】と【無条件の承認】を園内外で広げていく機会になればと願います。そのために、どのような造形展がありえるのか、園の先生方と一緒に模索していきたいと思います。
・・・と結んでおられましたが、今後の展覧会を考えるこのブログに大きな示唆をいただきました。

先日の北川先生の取り組みでも、似通った作品を並べてしまった小学校の先生に「気づき」があったという話題がありました。中学校にも同様の課題を見かけることはありますが、「構図までが同じというのは中学校では少ないんじゃないか?」と油断しているところがあります。
自分はまだまだだなあ・・・なんて実感します。
例え主題生成や構想面の授業を怠らないことによってバラエティに富んだ中学生の作品が生まれたとしても、私たちはその作品を区画整備されたかのように縦横キレイに並べて展示してしまっているからです。



posted by kazyhazy at 21:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
にほんブログ村 教育ブログ 図工・美術科教育へ
にほんブログ村
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。