そろそろ完成に近い子が出てきているようです。
これにラミネート加工をして、校内の該当箇所に貼りつければ任務完了です。
見ていただいたらわかるとおり、これはポスターカラーではなく色画用紙を切ったものです。
「手描きの良さ」というのとは趣旨が違うので、コンパスや定規を駆使して遠くからでも意味が伝わるシンプルさが求められます。なかなか細かな作業を必要とする部分もあり、切る作業も慎重です。
切り貼りで作るメリットがいくつか考えられます。
◆筆で塗ると塗りムラが出たり、はみ出さないように塗るのが大変。絵の具が苦手な子のモチベーションが下がったり、掲示できるほどスカッと仕上がらなかったりしたときにデメリットが大きい。
◆鉛筆の線描で下絵を描いていた時と違って、濃淡や線で説明していたところも「面を切り落とすか、残すのか」という二者択一を迫られ、形状の整理の必要が出てくる。
(ステンシルのような状態が求められるということですね。)
非常口のピクトグラムも、緑色の人物が脱出しているような場面で足の一部が壁に重なっているところがあります。壁も足も緑色なので細いスリットを入れて前後関係をわかるようにしています。
こういう工夫が求められる授業なわけですね。
しかし、ここがなかなか1年生には難しい!
私自身は初任者の授業を見ているだけであって授業者ではないのですが、段々と私の所へ作品を持ってきて質問する生徒が増えてきました。
初任者のYさんは授業全体を前に進めなければいけません。作業の先頭を走っている生徒たちは当然Yさんに訊きに行ったり材料をもらいに行ったりするわけですが、そういう用事ではない「できない」「わからない」という質問に関しては、後ろのおじさんに訊いた方が早いと考えたのでしょうか?
この部分に関しては、個々の生徒の技量にまかせる割合を減らして、授業の流れやワークシートの中にこういうことを学ぶシーンをがっつり組み込んでおいた方が良かったのかもしれませんね。