「主題生成の項」とか「技能面での指導内容」とかのネーミングなら良かったのに
・・・なんて思ったりするわけですが・・・
「名付ける」というのも記号論的には概念を整理することになります。
親が同じで血がつながった二人の男の関係に「兄弟」という名前を付けた瞬間に
はじめて「兄弟という概念」が生まれます。
名前がつくまではそういう概念は無かったと言えます。
そして、兄弟のうちの年長の方には「兄」という名前が付いたものだから日本では「兄という概念」がありますが、英語圏ではブラザーという兄弟関係を表す単語しかないので兄、弟、姉、妹という概念はありません(たぶん)
elderとかyoungerとかを使った「相対的な判断」はあると思うのですが「絶対評価的に兄」という日本の言葉とは捉え方が違ってくると思います。
すでにそういう言葉があり、そういう概念がある日本に居ると
「そうかなあ」「そんなことはないだろう」
と思う人もいると思います。
そういう人向けに逆の話をしましょう。
電磁波の中で周波数の低いものに「電波」という名前が付き、高いものに「光」と名が付きました。
光よりもっと周波数の高いものには「放射線」というような名前もあります。
本当はどちらも同じものなのですが違う名が付くことで、違う捉え方をされたり、別物のイメージをもたれるようになりました。
英語圏のelderとかyoungerが相対的に兄や弟を表すみたいに、
光も電波も「周波数の高い目のやつ」とか「低い目のやつ」という風に
「相対的な判断」をするほうが科学的には正確なのかもしれません。
しかし、光や電波という名前が付いたために、もう同じようには見れなくなってしまいました。
英語圏の人から見れば「日本語の兄も弟もブラザーなのに、なぜ別の名前がついているのだ?」と思えるのかもしれないその気持ちが、電磁波の話で少しはわかるのではないでしょうか。
上の図の中央部の可視光線の部分・・・。
これが唯一我々美術教師の職場であります。
電子レンジとレントゲンの間と言いますか・・・(笑)
蛇と昆虫の間と言いますか・・・(笑)
なかなか狭くて小さな職場じゃないですか。