2016年10月20日

美術教育学会(滋賀大会) 自分の発表 その8

今日は「東京オリンピック1964陸上編」(亀倉雄策)
で授業をした時の話です。
sczn147.jpg

ここでも生徒とのやりとりが一段落したときに
新しい視点としてクローズドクエスチョンを投入して
次のステップへ進むためのブレイクスルーにしています。

発表45.jpg
どんな投げかけをしたかというと・・・・
「この迫力のある写真を撮るための撮影会をした時のことを想像してください。亀倉雄策さん一人でこの写真は撮れませんから色々な役割のスタッフが必要だと思います。
さあ班で相談して、どんな役割のスタッフが必要か書き上げてください」


各班にミニホワイトボードが配付してあるので、相談しながらそれに書き込んでくれます。
・カメラマン(たいてい最初にこれを書きます)
・ランナーの役(走るモデルさん)
・右から照明を当てる人
・ユニフォームを用意する人(デザインする人)
・場所を確保したりグランドを整備する人
・スターター(よ〜いドンの係)
・全体を指示する人(現場監督)

・・・・などはスラスラ出てきます。
ランナー役が外人なので「通訳も必要」とか
撮影には時間がかかるので「弁当係も必要」などという笑いを誘うものもありました。

話が前後しますが、授業の終わりに感想を書くときに何人かの生徒が
「この活動が新鮮だった。一枚の写真にどれだけのスタッフが必要かなんて、普段ポスターやCMを見ててもゼンゼン意識してなかったので、目からウロコだった。」
などと書いてくれます。
絵画ではなくデザイン作品ならではの活動ですよね。

さて、色々な役割やスタッフが書き上げられた訳ですが・・・
実は授業の最初に、資料集の巻末の美術史のページで、歴史に残る偉大な作品であることをすでに確認してあって、作者名が亀倉雄策であることは黒板に大きく書いてあります。だからここで生徒にはこんな質問ができます。

「撮影会に必要な役割をたくさん書き上げてくれましたが
 さあ、作者の亀倉雄策氏はどの仕事を担当しましたか?」

(これがクローズドクエスチョンです)
生徒の予想で一番多いのは「現場監督」で二番目は「カメラマン」です。けどカメラマンは専門の人に頼んだ方が良いのではないか?という意見が出たりもします。

昨日の記事と同様、クローズドクエスチョンには正解があります。
「ここで実際にあった話をします」
・・・と言って、生徒たちがシーンとなったところで
皆さんの予想通りカメラマンはその道のプロです。亀倉さんに頼まれたカメラマンが現場を仕切って撮影会をしました。
そこで、50枚前後の候補写真が撮影できたので、それを亀倉さんのところへ持っていきます。そして亀倉さんは50数枚の中から「これだ!」というのを指さしました。


「つまり、正解は亀倉さんは、撮影現場には居なかった!・・でした〜」
・・・・というと、生徒たちは大ブーイングです。

これはまあ授業でいう所の「揺さぶり」ってやつですね。
そしてクリスティーナの世界同様に、この状態が次の発問の伏線になるのですが、その話は次回に。



posted by kazyhazy at 19:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 学会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
にほんブログ村 教育ブログ 図工・美術科教育へ
にほんブログ村
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。