先日の授業中にある生徒が雑誌の切り抜き写真を持ってきて、
「この夕日を作品の中に入れたいのです」
・・・と相談に来ました。
「それで?」と返します。
「いえ、それだけです」と生徒が言うので
「君はこの作品の作者と言えますか?」と尋ねます。
すると・・・
パッと顔を輝かせて「あっそうか!わかりました。もう一度練ってきます」
と言って席に戻っていきました。
前回までの亀倉雄策:作「東京オリンピック公式ポスター」の鑑賞のシメは
夏休みから続いている宿題についてでした。
一学期の終わりから、卒業制作に使う資料の切り抜きを作るように指示してありました。
テーマは「私の中学3年間」
中学生活の最後を飾るに相応しいものを作ろうねと言ってありました。
部活動を熱心に3年間続けた生徒なら、用具のカタログやスポーツ雑誌の切り抜きなどを集めています。
これを、どう料理するかが問題です。
「東京オリンピック公式ポスター」の鑑賞では、多くのスタッフが素材を生み出したにも関わらず、作者名が亀倉雄策になっている点に中心発問を持ってきました。
だから、この鑑賞の授業の最後の言葉は、
「夏休みの宿題で集めている資料は、さまざまな分野のプロが作ったものです。
それを活用してこれから作る卒業制作は、作者名が自分であると言えるように!」
というような言葉だったのです。