
最初にオープンクエスチョンから始めることを多くの生徒が知っているので沢山の挙手と発言で、勢い良く授業がスタートする・・・という所まで書いたと思います。
で、実際の授業で最初に生徒に投げかけたのは、
「何が見えましたか」
「何かに気づきましたか」でした。
皆さんだったらどう答えますか?
・一斉にスタートしている
・そこを側面から撮影している
・しかも全員が少しずつ見えるように撮影している
・背景が黒になるようにしている
・色々な国の人がいる
・強い光が当たっている
・みんな真剣な表情をしている
などなど、次々に手が上がって作品が色々な角度から明らかになっていきます。
この「開かれた質問」には3つの意味を持たせるつもりでやりました。
■評論家の定説のように、すでにあるものを探り当てるのではなく、その場で自分たちが作品を見て価値や意味を生み出していくのが鑑賞なんだ・・・という現在進行形の学びですね。さらに、どんな考えも受容される経験を得て「自由闊達に意見しても良い」という雰囲気が生まれれば、なお良いですね。
■作品が持つ情報量というのは膨大で多岐にわたります。ひとりで一気に消化はできないからみんなで寄ってたかって作品を解体しようという意味もあります。人の発表を聞いて「ああ自分はそこには気づかなかった」ということは山ほどあります。同じ作品を見ながら、みんな別々の所に着目していたりもします。それが沢山の意見が交わされて、初めて作品は姿を現し、その場の人間に共有されます。
■共有されることで次のステージに進むことが出来ます。次の「投げかけ」でさらに鑑賞を深めるには、この共有が欠かせません。そして生徒達が出してくれた作品の要素は、そのまま次の展開への布石の意味もあったのです。
つづく
紹介してくださってありがとうございました。
ヨルダンでも日本でもなかなか
うまく扱えなかったものですから。
こちらは、日本の仏教美術が大好きなので、
今回のブログで、運慶と快慶の生き方を巡るたびを書いてみました。
お時間のあるときにお立ち寄りください。
また情報共有よろしくおねがいします。