若い頃亀倉雄策関係の本は結構買っていたので「東京オリンピック」を最大の解像度でスキャンしてラミネートしました。枚数はあえて20枚。40人のクラスなら二人に一枚です。
一斉授業で個々人がそれぞれ学習する形態なのではなく、隣同士で画像を指さしながら話し合っても良いタイプの授業なのだよ・・・という暗黙の了解であります。

中学3年生の最初のクラスにコレを配布して授業のスタートです。
鑑賞の授業にくわしい方なら「対話による美術鑑賞」という言葉をご存知だと思います。あのやり方なのか?と問われれば「かなり同じだけどチョット違う」と答えるぐらいのやり方で実践しました。
悪く言えば「対話による鑑賞もどき」でありまする。
1年生の頃から私が授業をしてきた3年生ですから、鑑賞に関しても、私が最初にオープンクエスチョンから始めることを多くの生徒が知っています。だから沢山の挙手と発言で、勢い良く授業がスタートします。
オープンクエスチョンというのは、ご存知の通り「開かれた発問」とも言われ、
「何が描かれていますか?」
「どの部分に着目しましたか?」
「絵を見て何に気づきましたか?」
・・・・というような、生徒によって正解が異なるような発表を促す発問です。
いろいろな角度から意見が飛び交いますが、「それは不正解です」と否定することは全くなく、意見は受容され、共感されるんだ・・・という事を生徒が実感する時間でもあります。
もう少し深めたいような意見に対してはコチラも「どうしてそう思ったの?」とすぐに返します。
今回は、このような「開かれた発問」だけではなく「指向性を持った発問(閉じた発問ではない)」を組み合わせて授業を組みました。(だから対話による鑑賞もどきなのです。)
指向性を持った発問については後日紹介しますね。