2011年06月03日

鑑賞「カントリースクール」で視野が広がる

<色:#006600><色:#ff6600>「授業を組む時の考え方」シリーズで紹介している
デザインの基礎はまだ続きがあるんですが
一段落した早いクラスは、ここで作品鑑賞をします。

使うのは教科書の冒頭にあるホーマー作「カントリースクール」です。
1年生でこの作品を扱うのは、鑑賞の入門編としても最適で、とても盛り上がるので、毎年<色:#ff6600>私自身も楽しみな授業です。

■最初に、「美術の絵なんて縁遠いと思っている人も、この授業の後では絵を見ることがきっと好きになるよ」と宣言します。
(生徒は「ホントかなあ?」なんて顔をしています。)

■最初に共通認識を押さえます。
題名がカントリースクール(田舎の学校)であることや、たぶん舞台は100年ほど前のアメリカだろう・・・というような、考えるための前提のようなものを共有します。
「作品名は・・?」「いつごろ?」と聞くだけで生徒は懸命に答えてくれます。

この後が本題なのですが、発問は2つだけですこれだけで1時間盛り上がります。

■「私たちは今、中学校の美術室で勉強していますが、私たちと絵の中の学校とでは何処が違いますか?」
この発問だけで、随分と視界が開けます。漠然と見ていた生徒が「あれ?学年が混ざっている」とか「机やイスが違う」とか、「もう勘弁してくれ」と言うほど次々に手が上がり、意見が出ます。

絵の中の教室の様子が分かって来たときに上手に返すと、「きっとこの村の子どもの、これが全校生徒なんだ」と、一歩踏み込んだ読み取りが登場するようになります。

あるいは「服装や持ち物に貧富の差がある」ことに言及する生徒が出始めます。

特定の答えを用意して、そこへ誘導する気なんてないので、その時そのクラスで出た意見に即応していくオープンエンドの授業です。
色々な方向へ進むのですが、そろそろ登場人物の内面に進めるほどに状況証拠が揃ったら次の発問を出します。

■「右側の小さな男の子はなぜ泣いているのでしょうか」・・・でもいいし「真ん中の先生はどういう気持ちでしょう」でもアリです。

そのあとは、これまで出た意見を踏まえながら、その人物の表情や他の登場人物の態度を読み取りながら色々なストーリーが登場します。

狭い範囲だけを見て判断したストーリーは、より広い視野で見つけたストーリーが矛盾を解決してくれます。

それはもう、子どもの柔軟な思考に舌を巻くことになります。


■そして「<色:#ff6600>この授業の後では絵を見ることがきっと好きになるよ」と始めに宣言しましたが、皆さんはどうでしたか?と最後に尋ねます。

想像通りの答えが返ってきます。


posted by kazyhazy at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 授業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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